子宮の病気

○子宮内膜症
子宮内膜は子宮の内側を覆う膜で受精卵が着床する場所です。
毎月妊娠に備え、再生と増殖を繰り返し、
妊娠が成立しなければ、対外へ排出されるのが生理ですが、
子宮内膜症は、子宮内膜と似たような組織が
卵巣内や、子宮の周辺、子宮の壁、子宮と腰を支える靭帯、
膀胱や直腸の近くなどの子宮の内側以外にできてしまう病気です。

それぞれの発生した場所で、通常の子宮内膜でおこる
月経と同じような現象をおこし、毎月出血を繰り返しますが、
子宮のような出口が無いために排出されず、
体内に血液がたまり、周辺の臓器と癒着を起こしたり、
炎症を起こしたりするのです。

症状としては、ひどい生理痛や腰、下腹部の痛みなど、
生理の時以外にも痛みを感じたりします。

○子宮筋腫
子宮の筋肉、子宮筋の筋細胞から発生する筋腫です。
成人女性の4人に1人が罹っているといわれるほど
よく知られた腫瘍ですが、基本的に良性のもので、
周辺組織を侵したり、他の臓器に転移したりすることがない代わりに、
発生する場所によっては、不妊症や流産の原因になる可能性もあります。

症状としては、過多月経、それがいつまでもだらだらと続く症状や、
下腹部痛、月経痛、不正出血などの月経の異状が出てきます。
それに伴い、貧血、動悸・息切れ、めまい頭痛などの症状が
現れる場合があります。
しかし、自覚症状の出ない人も比較的多いのが特徴でもあります。

発生する場所としては、子宮体部がほとんどで、
子宮頸部にできる場合は10%に満たない程度です。
子宮体部でも、子宮の層によって次の3つに区別されています。

(漿膜下筋腫)
子宮筋層の表面近くにでき、子宮の外側に飛び出る形の筋腫。
子宮内膜への影響はほとんどないのですが、
茎が子宮にぶら下がった状態になる、有茎性漿膜下筋腫の場合は、
生理時の激しい腹痛が伴うことがあります。

(筋層内筋腫)
子宮筋層の中にできる腫瘍で、
子宮自体が一番変形してしまうのがこのタイプです。
内側や、入り口付近にできると、不妊症や流産の危険があります。
(粘膜下筋腫)
子宮の粘膜下にできる筋腫です。
このタイプは子宮内膜に直接影響を及ぼし、子宮腔内で成長する為、
大きくなると、子宮が全体的に大きくなり、
妊娠子宮のようになります。
受精卵は着床しにくく、不妊症や、流産の原因にもなってきます。
(子宮頸部筋腫)
有茎性粘膜下筋腫が大きくなり、子宮頸部まで垂れ下がり、
膣外へ出てしまった状態のものを娩出されているような形から
筋腫分娩と呼ばれます。
分娩時と同じ、陣痛のような激痛が起こります。

この子宮筋腫は長い期間で、徐々に成長する腫瘍で、
実際閉経後には成長が止まり、年齢と共に萎縮する傾向があるため、
そのままにしておいても、体に及ぼす影響はあまり無いのですが、
不妊症や流産の原因になったり、
握りこぶしより大きくなった場合には、手術が必要になってきます。

手術には、子宮ごと摘出する、全摘出手術と、
筋腫だけ摘出する、筋腫核手術とかありますが、
全摘出手術は、再発の危険はなくなりますが、
妊娠ができなくなる為に、精神的に辛く、
よほどの覚悟が必要になってきます。
医師と納得がいくまで話し合うことが必要です。

○子宮ポリープ
子宮にできる良性の腫瘍で、子宮内膜にできる子宮内膜ポリープと
子宮の入り口付近にできる子宮頸管ポリープとがあります。

(子宮内膜ポリープ)
子宮内膜の過剰増殖により、ポリープ状になったものが、
子宮内膜に突出するもので、
子宮内膜症が進行するにつれ、併発することが多いです。

月経過多や不正出血の症状が現れることがありますが、
無症状のまま無くなったり、生理時の出血と共に
自然にとれてなくなってしまうこともあります。

(子宮頸管ポリープ)
子宮内膜から膣内へ出るまでの細い管状部分を子宮頸部と言います。
ここが炎症などで粘膜が増殖し、
頸管内へ向かってできる、キノコ状の突起物で、
茎を持つ為、子宮頸管から膣の方へ出てしまうこともあります。
ポリープ自体が柔らかく、少々の刺激で出血してしまうため、
おりものに血が混じったり、不正出血しやすくなります。

妊娠への影響もガン化の可能性もほとんど無い為、
心配する必要はないのですが、自然治癒がほとんど見込めない為、
摘出してしまう人が多いです。


月経による体の異常と治療
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